歯周病

日本人の80%が歯周病です

歯周病 歯周病は歯周病菌という細菌に感染して引き起こされる病気の総称で、歯肉(歯茎)が腫れる、出血するなどの症状があります。歯周病は初期の段階では自覚症状はありませんが、悪化すると最後には歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。
 日本の成人の約8割が歯肉炎や歯周炎といった歯周病にかかっているとされており、日本人が歯を失う最も大きな原因がこの歯周病によるものです。ちなみに、同様の意味で歯槽膿漏という言葉が使われることもありますが、正確には歯槽膿漏は歯周組織から膿が出る歯周病のひとつの症状です。最近は歯槽膿漏も含めて歯周病という言葉が使われるのが、一般的になってきています。

歯が失われる原因のNO1が歯周病です

歯痛い 8020運動(「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という取り組み)を推進する8020財団のあるデータでは、歯周病は日本人が歯を失う原因の41.8%を占めており、むし歯の32.4%を上回る結果となっています。歯茎に炎症を引き起こす歯周病菌は、歯周ポケットという歯と歯茎の境目などに、歯垢(プラーク)や歯石がたまっていることが発生原因となっています。
 さらに様々な環境的な要因によって歯茎からの出血や歯茎が腫れた状態が続くと、歯を支えている骨が溶けてきてしまいます。環境的な要因には喫煙やストレス、不規則な生活などの生活習慣などが含まれます。歯周病は年齢を重ねるとともに悪化しやすく、特に40代以降に急速に悪化、歯が失われる原因となっていくのです。正しいブラッシングと生活習慣への配慮などが歯周病予防には必要となります。

根本的な解決をする当院の歯周病治療

根本的な解決をする当院の歯周病治療 そんな歯周病の根本的な治療と予防は、当院が特に重点を置き注力している処置のひとつです。歯周病について、患者様にきちんとしたご理解をしていただくため、動画などを使いながらわかりやすく説明し、具体的な治療計画を決めていきます。
 治療は1時間のブラッシング指導から始まり、精密検査を挟みながら歯周病を完治させていきます。治療後の良好な状態をキープするためのメンテナンスまで、責任を持って取り組んでおり、しっかりとしたサポート体制を整えています。当院には現在、5名の経験豊富な歯科衛生士が所属しており、常時3名の歯科衛生士が実際の治療などに対応しています。
 歯周病治療で最も大切な施術であるSRP(スケーラーと呼ばれる器具を使用して、主に歯の表面の歯石や細菌の塊であるバイオフィルムを除去する「スケーリング」と、歯周ポケット内部の歯石や歯根表面の汚染されたセメント質を除去し、歯の根を硬くなめらかにしていく「ルートプレーニング」)などを徹底。医師が最終的な確認を行って、治療を進めていきます。
 お口の中の状態を正確に把握するため精密検査なども充実させた内容で行っています。歯周病を完治させるまで、10回弱ご来院していただく必要はありますが、保険適用内での治療となります。

当院の歯周病治療の流れ

当院の歯周病治療の流れ

  1. そのため歯周病治療の第一段階として、当院ではブラッシング指導に1時間お時間をいただいております。しかし、どんなに丁寧にブラッシングしても、蓄積によってすでに石灰化してしまった歯石などは、頑固にこびりついてしまっている状態のため、取り除くことはできません。
  2. そこでスケーリングなどのお口の中のお掃除を行います。スケーラーという器具を用いるスケーリングは、超音波スケーラーで歯垢(プラーク)や歯石の大きな塊を除去した後、手用スケーラーでより細かな残りの歯石を削り取っていくことで、お口の中を徹底的にキレイにしていくものです。
  3. スケーリングをひと通り施した後は、歯の表面がなめらかに整えていく歯面研磨となります。歯面研磨は着色汚れを除去して、ツヤのある歯に仕上げるものです。単に美容目的だけではなく、歯の表面のわずかな段差やザラつきを研磨剤によってなめらかにし、歯垢(プラーク)の蓄積を防いでいくという効果があります。

 歯周病の根本的な治療のためには、患者様のセルフケアの部分がどうしても必要になってきます。適切なオーラルケア習慣を実践していることが、その後の治療の前提となるからです。

 スケーリングや歯面研磨などこうしたクリーニングの頻度や回数については、患者様ごとに変わってきます。また、当院の歯周病治療では最低でも4回の精密検査を受けていただきます。初診の際、お口の中の現状を正確に把握し、治療計画の作成のために1回。ひと通りスケーリングを終わらせてから1回、SRPを4分の1顎ずつ行ってからもう1回、それぞれ精密検査を行います。さらにメンテナンスの段階に入ってから1ヶ月後、あるいは2ヶ月後に4回目の検査を実施しています。

歯周病が与える全身への悪影響

病気歯周病という病気の恐ろしさは歯が抜け落ちてしまうだけに留まりません。歯周病菌は全身の健康状態に悪影響を及ぼす可能性があります。歯周病の結果として、以下のような病気や症状を引き起こします。歯周病は様々な疾患と相互に影響しあっていると報告されているのです。

心臓病や脳梗塞

心筋梗塞、狭心症などの心臓の病気のほか、動脈硬化や脳梗塞などを引き起こす血栓ができる原因のひとつとして、歯周病菌が血管に侵入することが挙げられます。歯周病の放置は突然死のリスクをも高めてしまうのです。

誤嚥性肺炎

歯周病菌は唾液にも含まれており、加齢によって食べ物などを飲み込む嚥下機能が低下してしまったご高齢者の多く見られる肺炎は、歯周病菌が気管を通って肺に入り込むことが原因となっています。

糖尿病

歯周病と糖尿病の間には、それぞれの症状の悪化を誘発しあうという相互関係が、近年の研究で指摘されています。歯周病になると血糖コントロールがうまくいかなくなり、症状が悪化していく悪循環に陥ってしまう可能性があるのです。

早産

子宮の筋肉に歯周病菌が与える影響によって、早産や低体重児出産が引き起こされる危険性が高まるといった報告もあります。“つわり”やホルモンバランスの変化などが生じる妊婦さんは、口内環境が変わりやすく、普段よりも歯周病に罹りやすくなる傾向があるという点でも、特に注意が必要とされます。

骨粗しょう症

歯周病と骨粗しょう症の関係も長年にわたって研究されています。閉経後の女性などに多く見られる骨粗しょう症ですが、全身の骨量の減少は歯槽骨など歯を支えている歯周組織を破壊する歯周病の症状を、悪化させると考えられているのです。

段階ごとの歯周病治療法

歯周病は歯と歯ぐきの境目である歯周ポケットに、歯周病菌が住み着いてしまうことで罹患します。大きく3つの進行段階に分けられます。

歯周病の進行

軽度歯周病

歯周ポケットに歯垢(プラーク)や歯石が溜まった状態で、歯茎の腫れやブラッシングの際に出血するといった症状が、細菌の繁殖による炎症によって引き起こされます。歯周ポケットの深さは3mm程度です。

治療

比較的短期間の治療で回復させることが可能です。正しいブラッシングの実践や歯科衛生士や医師による歯のクリーニングを2回程度実施していきます。

中等度歯周病

軽度よりも腫れが大きくなっており、歯がグラつき始めた状態です。歯を支えている顎の骨が密かに破壊され始め、歯周ポケットが4mmほどの深さになっています。

治療

歯周ポケットの歯石を取る治療を実施します。この段階でも進行具合などによっては歯周外科治療が必要なケースもありますが、多くのケースでは数回の歯石除去を経て、歯茎の状態を回復させた後に再検査を行います。

重度歯周病

普段から出血が多くみられ、歯茎が化膿しており赤く腫れていると重度に分類されます。この段階では口臭なども顕著になってきます。歯を支える骨は大きく後退しており、歯周ポケットの深さは6mm以上。歯がグラグラと大きく動くような状態です。

治療

多くの場合で歯周外科での治療が必要となります。歯を残せるようであれば、手術や再生療法などを行います。当院はより大きな病院の歯周外科とも連携をとっており、重度歯周病で手術が必要と判断した場合のバックアップ体制も整えています。この段階になってしまうと、残念ながら抜歯という判断もあり得ますので、重度化する前に少しでも早い治療を心がけましょう。